Entry: main  << >>
不安になったら現場へ行け。
0
    あまり声高に言えることでもないのだけれど、学生時代から今に至るまで、モノや空間の「スケール感」というものに自信がない。

    例えば室内の図面があったとして、そこに食卓とイスを配置してください、というどうってことのない課題があるとする。世の中のたいがいのモノや行動の適切な寸法やサイズは決まり切っているのだから、その通りに配置すれば間違いない。
    しかしそこでむくむくとした不安が胸をよぎり始めるのである。
    「本当にこの寸法ってあってるの??」
    そう思い始めるとあらたいへん。実際にスケール(巻き尺)を持って測ってみないとどうも落ち着かないのだ。

    テーブルくらいならまだいい。時にはスケールの目盛が足りない大きさの場合もある。建築なんてそうだ。
    以前、7mくらいあるベンチをデザインしたときには、空間に大きさがあっているかどうか心配で心配でたまらなかった。

    そういう時にはすぐ模型。1/50とか1/20とか、なるべくリアルに感じられる縮小疑似空間を作り、小人になったつもりでそこを覗く。うん、まぁいいでしょう。
    …と思うのもつかの間、「これ、実際本当にこんな風に見えるんだろうか。所詮は模型だし…。こんな大きいもので失敗したくないし!」と新たな不安が持ち上がってくるのである。(困ったもんだ)

    で、結局はいつも『実物大』になってしまうのだ。
    家具なら原寸大スケッチ、現場ならダミー持ち込みで実測シュミレーション。実物大に作ったパーツ、あるいはそのスケール感を感じさせる模型なり模造紙なりを現場に持って行き、実際の場所にあてて確認&写真撮影(これを『特撮』と呼んでいる)。腕組みしてチェック。実はこれ、工事の業者さんが出入りしているような現場でやるのはかなり恥ずかしい。しかし背に腹はかえられぬ。
    ここまでやらないとほっとできない。…つまりは小心者なのである。

    昨日も、とあるイベントの会場レイアウトと飾り付けのプランニングで頭を抱えていた。平面図的にはOK、立面もまぁまぁ。心配なのでフォトショップでシュミレーション画像も作り、しかしそれでもやっぱり例によって不安に苛まれ…

    そういう時には「ええい!行っちゃえ!」ということで、現調特撮七つ道具を携え(スケール、筆記用具、でっかい紙、荷造りビニールひも、ガムテープ、カッター、デジカメ)現場へ直行!

    さっそく予定している設置物をひもや紙やガムテープを使ってイメージ構成。私の頭の中では、カボチャが馬車に見えるシンデレラの魔法のごとく、ガムテープが美しいフラッグのはためきに見えちゃってたりするのだ。さぁ妄想力、全開!

    やっぱり実物大で確認するのがいちばん。もやもやとした不安も解消され、そうしているうちに解決法も見え始める。精神衛生上も大変よろし。
    ああやっぱり来てよかった!現場に来るのは、百利あっても一害なしだ。

    このやり方の問題は、納得に時間と手間がかかりすぎることと、あまりに慎重に検討しすぎて出来上がった時には新鮮な感動が乏しいこと、冒険的な大胆さに欠けること。
    2Dの図面から空間やスケール感を3Dでリアルに頭に描ける人、うらやましい。

    でも私の脳はこんな風にしか認識できないみたいだから、今後もこの泥臭い方法でやっていくしかない。いつまで経ってもなかなか洗練されていかないけど、ま、これがわたし流ってことなんだろうなぁ。
    | chiori66 | 01:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
    Comment








    Trackback

    Calendar

     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    282930    
    << April 2019 >>

    Profile

    Recommend

    Search

    Entry

    Comment

    Trackback

    Archives

    Category

    Link

    Feed

    Others

    無料ブログ作成サービス JUGEM

    Mobile

    qrcode