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おつうのスタジオ
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    世の色々なクリエーターの方々が、どういう手法やプロセスでものを考えたり作ったりしているのか。言ってみれば舞台裏、そこは同じくものを作る者としてとても興味深く、野次馬的にも覗いてみたいところ。

    それでいつも思い出すのが、小学校の教科書にも載っていた木下順二作の戯曲『夕鶴』。

    人のいい貧乏百姓の与ひょうに助けてもらった鶴の化身で、与ひょうの奥さんになったおつうは、「絶対見ちゃダメ」と部屋に籠って身を削って素晴らしい織物を作る。それが大評判になりちょっとばかりお金を持っちゃった与ひょうは、あこぎなバイヤーたち(惣ど&運ず)にそそのかされておつうに織物を量産させるんだけど(おつうボロボロ)、約束をやぶって作っているところを覗かれて正体を見られたおつうは、与ひょうの元を去って行く…

    とまとめると、身も蓋もない要約ですが(笑)

    この話ってすごくさまざまな本質が凝縮されているなぁ…と大人になってからしみじみ思う。

    おつうが作っているところを見られたくなかったのは、鶴である正体を知られたくなかったからなんだけど、
    「ものを作ることはおつうのやっている通り身を削るようなことだし、その最中の姿というのは格好良いものでもなく、むしろあまり見てほしいものでもない」と深読みもできるような。

    私が子供の時に読んだ絵本の挿し絵では、一心不乱に髪ならぬ羽根を振り乱して織物を織っている鶴の切羽詰まった様子を、ふすまの隙間から覗いている男ら3人が目を剥いてびっくりしている、というものだった。


    さて。

    仕事場が荒れている。
    作りかけの模型やら、とび散らかったスケッチやら紙きれやら資料やら、出しっぱなしのままの道具やら、あれやこれや、

    あーもう今片付けるのめんどくさいから、この仕事終わってから!と先延ばしにしていたツケがたまりにたまって雪崩寸前。

    部屋を覗いた与ひょうならぬご近所さんやお客さんたちが、「すごいことになってますね…」と言葉少なに驚いていく。
    それを横目に髪振り乱してる女。

    私、今おつうが憑依してんのよ!鶴の千羽織り作ってんのよ!
    覗かんといて〜な!!


    雑誌で見るよな清潔で整然としたかっこいいデザイナーの仕事場、どうしてみんなあんな風にできるんだろ?
    あれは一生私には無縁の世界だろうなぁ…。




    | chiori66 | 01:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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